床掃除の前に
週末のスノーストームはさほど大事にならず、少しの白銀ワンダーランドを残して過ぎ去りました。暖冬だったボストンもいつもの極寒の冬がやって来て、外はマイナス15℃の凍てつく寒さ、こんな日は家の床掃除でもして筋トレに励むに限る。
昨日YouTubeである作家さんのご自宅を拝見して、あまりにも掃除がゆき届き、インテリアも美しいので驚愕だった。男手一人で子育てしながら料理もやって、ご本人の外見は生活臭の無い万年少年のような方だ。実はその方の作品は読んだことがなく、日々の生活や思いを綴るツイッターやブログを拝見するのみなのだけれど。
私はいつも作家というお仕事の周りにどんな日常があるのかが気になる。昔から本のジャンルで一番好きなのは、作家の日常生活が書かれたエッセイ本だった。太宰治とか五木寛之とか村上春樹とか、小説よりもエッセイを手に取って読んでしまう。どんな生活をして日常でどんなことを思っているのか、作品のバックグラウンドに興味が向くのだ。
きっと物語を紡ぎ出す人の脳内に触れて、自分も感化されたいのだろうなぁ。嗚呼、そう言えば、昔「みさおさんはハリボテですね」と言われたことがあった。中身は空っぽで表側ばかりに意識がいく人。そう言われて、 あぁ、うまいことを言うなぁと感心したものだった。一瞬で私の本質を読んだ人だった。そういう誰かのズバリの一言が人生を深くも面白くもするのだなぁ、と今になって思う。ハリボテの私が中身を充填するがごとく、誰か素敵な人達の日常を覗き込む。ふふ、そんな愛すべき小動物の私がキョロキョロと岩の隙間から周りを見渡している。
まぁ、人間の本質はそれほど変わらないのだろうけれど、自分を認識する、ということはすごく大切なことで、これさえ出来れば人は前に進めるのでは無いか、と今は思っている。
さぁ、床掃除、やるか!