続・虹の向こう側

書いて、走って、旅をする。日日是魔法日和

天雷无妄(てんらいむぼう)

易の卦を自分の性格に置き換えて自分自身を見るのはとても興味深い。結構自虐的で救いの無い思いも湧いてくるけれど、自分の本質を見極めてそこをなんとか少しでも生きやすい自分に改良していくのが易の教えの活かし方だと思う。

 

天雷无妄の卦はなかなかきつい。世の中渡っていく時にまずは人付き合いでつまづく。自意識過剰で人を見下す。天に向かって雷が吠えているような卦で、どんなに吠えても届かない虚しさが漂う。自暴自棄、無望、貪欲、私心と言うのがこの卦を表す。まぁ人間としてやっていくには大変な卦だ。でも易に出会ってそれが私の中に脈々とあることを私は知ってしまった。はぁ、とため息つくしか無いけれど、まずは自覚が大切なのだ。天に向かって吠えるのは届かない天への憧憬の証。人間界は面倒臭いと世間の付き合いは最小限、天からのサインばかり意識を向ける。その極端な性質がこれまで多くの魔法を経験させてもらった要因なのは確かだ。そしてそれをとても愛してもいる。自分が天雷无妄ゆえにたくさん学ぶ機会を天がくれている。

 

天雷无妄だからこそ易が私のもとにやって来てくれたのかもしれない。ムラムラと心の底から立ち上る貪欲な私心があればこそ私は易を掴んだのだ。その根強い自分の壁を少しでも崩せたら易の神様にお返しが出来るのだと思う。

 

地天泰への道未だ遠し。でも光明はいつだって自分の心の中にある。