続・虹の向こう側

書いて、走って、旅をする。日日是魔法日和

あゝ一線の向こう側へ。

遂にこの日が来てしまった。まさか自分の人生で一番無いだろう、絶対やらないだろうと思っていたことを自ら選んだ瞬間。今回の選択はインド行きを決めた時より衝撃的だった。何の話だ?あゝマラソンです。それもフルマラソン、それもそれもボストンマラソン。マラソンランナーにとってホーリーグレイルと言われる伝統のボストンマラソンに参加したい!と突然思ってしまったのだ。というのも、来年のレースに夫、友人夫妻が出ることになって、私はいざ応援!と思っていた。ところが、ボストンマラソンのクウォリファイタイムを見ていたら、60歳女性の場合、4時間20分。あれ?もしかして私もやれるかも?という妄想が湧いて来た。ひとりだけ応援よりも一緒に走れるかも!?というワクワク感に押されて、とうとうボストンマラソンクウォリファイを目指すフルマラソンにサインアップしてしまった。魔が差したというか一線を飛び越えた瞬間。9月14日シカゴ、来年4月のボストンマラソン申し込みのデッドライン2日前。その自分の妄想を夫に口にしたら、案の定、すぐさまホテル、レンタカー、飛行機の旅の手配を済ませてしまった。なんだか、全てのお膳立ては事前に天が用意している模様。

 

初マラソン、大胆な挑戦。一体私はどこに行ってしまうのか?自分自身が最大のミステリー。自分の衝動&天にお任せするしかない。

 

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来年、この中に私がいるのだろうか?

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一線の向こう側へいざ出陣!

 

 

どこまでも虹

虹を見る度に、「ああ、まだ神様に愛されているなぁ」と感動する。ボールダーの夕刻、走った後にホテルの部屋に戻ってふと窓の向こうに目をやると大きな虹が出た。まるで、よく頑張ったご褒美のようだった。私に自分の足でスピリチュアルを生きる道を示してくれたボールダー。足元フラフラしながら宙を飛ぶように必死にスピリチュアルを駆け抜けて来た私に今度は、大地をしっかりと蹴りながら走り抜ける道を示してくれている。

 

そこに虹を見たら、どこまでも追いかけて行こう。

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自分の背中を追いかけて、未来を走り抜ける。

 

 

祝ビートザエイジ達成!

❤️ボルダーボールダー10K

 

以前ブログでご紹介したこの方!ボールダー在住の「魂の遊び人」パンタ笛吹さんに今回も大変お世話になりました。

serendip888.hatenablog.com

 

世界中のトップアスリートが高地トレーニングに選ぶコロラド州ボールダー。ここで毎年開かれる10Kレースに4年連続で参加しました。約1600メートルの高地、息が切れてちょっと大変なレースだけれど、ボールダーの街全体が盛り上がり、ゴールはUCのスタジアムという一般ランナーにとって夢のような舞台を走れるのが魅力のレースです。私の人生を変えてくれた魔法の地、ボールダーにこうして毎年レース参加で訪れるようになったのも本当に不思議なご縁。今では人生最後の住処にボールダーを選びたいくらい大好きな場所になりました。死んだらロッキー山脈に散骨してもらうのが夢❤️。

 

その10Kレース、今年の目標は「ビートザエイジ!(Beat the age)」年齢をやっつけろ、ということで、自分の年齢より速いタイムで走った人に与えられる名誉のタイトル。今年還暦を迎えたので、10Kを59分59秒で走れば達成ということになる。ボールダーは標高が高くコースは上り坂も多いので、1時間を切るというのはかなりのチャレンジ。これまで3回少しづつタイムは速くなっているものの、今回もかなり頑張らないと無理かなぁと思っていた。

 

そこで登場したのが強力な助っ人、パンタ笛吹さん。なんとビートザエイジ達成のためにペーサーをしてくれるという。パンタさんはもう何十回も走っているので、コースもペースもバッチリ把握されている。それでも一抹の不安が。実は昨年もペーサーをしてくれると言われて実際のレースでうまく行かなかったのだ。いつも一人で走っているので、ペーサーという状況に慣れていなかったのと、走りながら話しかけられるのがきつかったので付いていくことが出来なかった。そのうちパンタさんは調子が出てきてどんどん先を走って行ってしまい、結果、私を置いてさっさとゴールを果たしていた。さて、今年はどうでしょう?自分の中では60歳という節目でぜひビートザエイジを果たしたいという思いがあったのと、去年より走ることに慣れているのと、「今年は話しかけないでひたすらペーサーだけに集中してください!」という私のリクエストもあって、なんと記録達成!走りながら、自分のためにペーサーをしてくれているパンタさんの熱い思いに答えなければ、というミッションみたいな思いも湧いて来て、人間気合い!の精神を久々に体験した。自分のために、と誰かのために、が合わさると、火事場の馬鹿力が発動するのかも?!

 

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ビートザエイジ達成で笑顔のゴール!タイムは59分05秒。

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五万人が走る、大人気のレース。今年もお天気に恵まれました!

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今年67歳、万年青年のパンタ笛吹さん。59歳からマラソンを走り始めて今年50回目のマラソン参加達成。ギネス記録を目指しているのでは???世界をマラソンで駆け巡る人生の遊び人。

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 仮装で走るエリートランナー達。みんな足が宙に浮いている! 

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スタート直後。さてパンタさんと私はどこに?笑顔で余裕のスタート!

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レース中盤、苦しいところ。コーナー曲がりました!

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ビートザエイジ達成ゴール後、笑顔で記念撮影しているところを公式カメラで記念撮影される 笑。 

 

ペーサーをしてくれたパンタさんに感謝❤️頑張った自分に、エライ!❤️

 

さぁ、ますます、思い込みの限界を突破しよう。

 

思い込みの限界を突破する。

ニューヨーク、ボールダー/コロラドの半月に及ぶランニング遠征から戻りました。ニューヨークではブルックリンハーフマラソン、ボールダーでは10Kを走ったのだけれど、どちらも最高のお天気に恵まれて、楽しく完走出来ました。

 

3年前に走り始めた時、自分がこんなに走れるようになるとは思わなかったし、こんなに続けられるとは思わなかった。今でも毎回これが最後、と思いながら走っている。でも、走り終わって達成感が身体中を満たした時、また次のことを考え始めている。頭ではなく身体が自然に求めることを追いかける。いつまで続くのだ?それは自分でも最大の謎、人間というのは自分の力を計り知れず過小評価しているのかもしれない。歳を取る=老化というのは自分で掛けた呪縛かもしれない。それならば、また逆も真なりの呪縛を自分自身に掛けてみる。

 

私の走りを見て、「今は自分が思い込んでいた限界を突破する時代」と言ってくださった方がいた。なんか、爽やかに時代を飛んで行こう、と思った。きっと出来る、走り始めて見えて来た人間の可能性を信じて。

 

❤️ブルックリン・ハーフマラソン

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タイムは2時間9分。

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フィニッシュのコニーアイランド。虹が出た!

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例年お天気がイマイチだというブルックリンハーフ、この日は奇跡的な晴天!

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ちょっとお疲れモード。

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最後はリゾート気分も味わって、大満足のお楽しみレースでした。

 

 

 

着てこそモード。

パリで毎日見ていたかったウィンドウディスプレイ。こんな凄いの売れるんだろうか?と思いながら。でも翌日はもう別のドレスに変わっている!

 

パリジェンヌの心意気に負けじ。モードの道だって走りたい❤️

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マリーアントワネットと女性天皇

ベイルサイユ宮殿の圧倒的な贅を尽くした文化遺産を見て、王政という消えつつまたは姿を変えつつある人類の歴史的文化を顧みた。今住んでいるマサチューセッツ州はイギリスの弾圧的な王政政治から逃れて新しい自由の大地を求めてやって来た人達によって開拓された土地で別称ニューイングランドと呼ばれている。フランスの移民はもう少し内陸のルイジアナ州ニューオリンズ周辺に根付いてフレンチクウォーターと呼ばれる地域が生まれた。ヨーロッパを旅するとアメリカはそこから移住して来た移民達の底知れないノスタルジーで作られたハリボテ感満載のディズニーランドのように見える。しかし民衆Vs.ロイヤルファミリーという恐ろしく生活水準の違う対立が革命を起こして、今やベルサイユ宮殿は過去の歴史の痛々しさを感じるまでに異次元エネルギーを放出していた。

 

いやぁ、マリーアントワネットが30代後半で非業の生涯を終えたのはある意味新しい時代への人類への献身だったのかも。もう我慢ならん、と人民を震い立たせるのにスケープゴートとして現れたある意味、負を背負った女神。ジャンヌダークといい、自由の女神といい、フランスの歴史の陰に女性有り。

 

日本の次期天皇に女性を!という動きがあるけれど、日本の天皇制は世界を画して美しい文化だと感じる。数年前に皇居の勤労奉仕に参加した時に、天皇の一番の仕事は年間数百回にもおよぶ祈りの儀式を執り行うことだと知らされた。皇居の奥深く国民の知られざるところで行われる鎮国の儀式、古来の昔から見えざる自然に民の平和と繁栄を祈り続ける神仕事。

 

次期天皇が女性になるならば、そんな素敵な未来を私もちょっとでも垣間見てあの世に行きたいなぁ、なんて思う。ヨーロッパの歴史とはまた違う愛と平和と平等を重んじる女性天皇の誕生を願う。

 

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Will Power-意思の力

あの集中力というか執着力は凄かった。

 

モンサンミッシェルへパリからの日帰りバスツアー、5時間のドライブの途中トイレ休憩でオンフルールという小さな港町に立ち寄った。バスの外に出て少し足を伸ばしトイレ休憩&短い散策の時間約25分。3年前に同じ場所に立ち寄ったことがある私はコーヒーを持ち帰りで買うのがやっとの時間だった。

 

しかし、今回、夫の出た行動に目を剥いた。どこかカフェに座ってコーヒー飲む時間あるかな?とは思ったものの、何せ時間が無いので無理だろうとほぼ諦めていた。ところが夫が「せっかくフランスに来たのだからクレープ食べたい!」と言い出して開店早々のお店に入って行った。そんな時間無いだろう!クレープはパリでも食べれるんだから、と私は諦めなさいモードで夫に迫ったが、でもせっかくだから食べたい!という強い願望、情熱、執着力だった。お店の人に「英語のメニューある?」と聞くも、「そんなの無いわよ」と冷たい返事。ここはフランスの小さな田舎町、パリのように観光客相手に誰もが英語を話すような習慣はないようだ。それでもクレープが食べたい夫はフランス語のメニューを見て、唯一分かった「アーモンド」の文字を選んでクレープをオーダーした。まじか?!こんな田舎町でオーダーしたものがどんだけ時間が掛かって出て来るのかわかりゃしない、と内心ハラハラドキドキだった。団体行動で他の人達の迷惑になるのだけは避けたい、という日本人の集団意識が大いに私を不安にした。

 

ところが案外す早くオーダーのクレープは出て来た。朝からこれか?!アーモンド&チョコレートのデザートクレープ。本当は朝食用のクレープを頼みたかったのだが、メニューがわからなかったのでこれになったとのこと。ともかく念願のクレープを美味しそうに満足げに食べる夫を見て、ちょっと呆れながらも、なんだかこの人凄いわ!Will Power(意思の力)だわ!と感心した。私はもう時間が気になってしょうがないので、「先に行ってるよ!後5分、バスに間に合うようにね!」と彼を置いてバスに帰って行った。結局、精算も済ませ、お店のトイレも貸してももらって、無事時間ギリギリにバスに戻って来た。

 

これまでの人生、アメリカの競争社会の中で一度もめげることなく、自分の好きな世界を構築して行った夫の底力を見た思いだった。

 

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現実は自分のWill Powerで引き寄せるのだ。それは時空をも捻じ曲げて想いを実現化する。